第15回ACFE JAPANカンファレンス
「不正を許さない組織・人材づくり~ガバナンスの実践を考える~」
はじめに
この一年間、様々な企業において不正が相次いで発覚し、社会に大きな衝撃を与えました。不正は企業の信頼を損なうだけでなく、社会全体の経済活動にも悪影響を及ぼします。CFEをはじめとする専門家、そして企業のビジネスパーソンや経営者は、この深刻な問題に対して、より一層の対策を講じなければなりません。
多様化する不正リスクへの対応
近年、不正の手法はますます巧妙化し、その種類も多様化しています。従来の会計不正だけでなく、情報漏洩、ハッキング、内部告発など、不正の形は広範囲にわたっています。このような状況下で、私たちはどのように不正リスクに対処すべきなのでしょうか。
ガバナンスの重要性
不正を防ぐためには、企業全体でガバナンスを強化することが不可欠です。ガバナンスとは、企業を適切に統治し、企業価値の最大化を図るための仕組みです。具体的には、以下の取り組みが挙げられます。
倫理意識の向上: 全社員が倫理規範を理解し、不正行為を行わないという意識を醸成することが重要です。
内部統制の強化: 会計システムの整備、アクセス権限の管理、内部監査の実施など、不正を未然に防ぐための仕組みを構築します。
情報開示の透明性: 経営状況やリスクに関する情報を積極的に開示することで、ステークホルダーからの信頼を獲得します。
内部告発制度の整備: 不正行為を発見した場合、社員が安心して報告できるような仕組みを構築します。
CFEの役割
CFEは、不正リスクの評価、内部統制の構築、不正調査など、不正対策において重要な役割を担います。CFEの専門知識とスキルを活用することで、企業はより効果的に不正リスクを管理することができます。
会計専門家、法律専門家との連携
不正対策は、CFEだけでは完結しません。会計専門家、法律専門家など、様々な専門家との連携が不可欠です。それぞれの専門分野の知識と経験を共有することで、より包括的な不正対策を講じることができます。
ビジネスパーソンと経営者の役割
不正は、経営層だけでなく、すべての社員が関与する可能性のある問題です。ビジネスパーソンは、日頃から倫理意識を持ち、不正行為を発見した場合には積極的に報告する必要があります。経営者は、不正防止のための体制を構築し、社員が安心して働ける環境を提供する責任があります。
おわりに
不正のない社会を実現するためには、企業だけでなく、政府、社会全体が一体となって取り組む必要があります。CFEをはじめとする専門家は、不正対策の最前線で活躍し、社会全体の不正防止に貢献していくことが求められています。
第15回ACFE JAPANカンファレンスでは、「不正を許さない組織・人材づくり」をテーマに掲げ、ガバナンスの実践について深く掘り下げます。
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