従業員による不正行為と人事部の役割
企業内において、従業員による不正行為は常に懸念事項であり、その防止には多くの工夫が必要です。そのうちの一つが、人事部の役割と考えます。
人事部は、従業員の雇用、育成、評価、異動などを一手に担当する部署ですが、不正行為の防止にも大きな役割を果たしています。具体的には、以下のような取り組みが必要です。
1. 雇用時の背景調査
従業員の採用の際、人事部が応募者の職歴・学歴などの情報を正確に確認することが重要です。これにより、過去に不正行為を働いた者を排除し、不正行為を未然に防ぐことができます。
2. 組織風土の改善
不正行為は、組織内に深く根付いた文化・風土の影響を受けることが多く、その改善は非常に重要です。人事部は、従業員の意識改革や、ビジネスエシックスの向上を目的とした研修・教育プログラムの実施により、組織風土の改善に取り組むことができます。
3. 監視体制の整備
人事部は、監視体制の整備にも責任を持ちます。不正行為の監視は、例えば経理部門や監査部門が行うことが多いですが、人事部は、職務上の地位や権限を悪用したり、社内の機密情報を漏洩したりする不正行為を監視することにも注力する必要があります。
CFE資格取得者である人事部職員は、不正行為防止に対する知識やスキルを持っているため、従業員の教育や、不正行為の調査・解決にも積極的に参加することができます。また、CFE資格を持っている人事部職員は、さらに高度な不正行為対策も講じることができるため、企業の信頼性向上にも貢献することが期待されます。
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